3Dプリンタの造形に関するトライ&エラーを載せたいと思います。
まずサーボモータ SG90 が取り付けられる脚パーツのstlファイルを こちらのサイト様 からダウンロードしました。
FDM方式(熱溶解方式)と光造形方式両方でこの脚パーツをプリントしてみたので,気づいたことを比較して記したい思います。
結論から言うと,この脚パーツの場合は光造形方式でプリントした方が良かったです。
FDM方式(熱溶解方式)
プリンタは,Original Prusa i3 MK3S を使いました。造形は失敗なく数時間(具体的な時間を覚えていないです)で完成しました。造形に失敗がないというのが大きな利点です。
完成した脚パーツをSG90と組付けたのが以下の写真です。

大きな問題点と感じたのは,造形後の後処理にとても労力がかかるという点です。FDM方式は形状の精度が良くなく,ミリ単位で寸法外れが生じます。このパーツは,サーボホーンとの嵌めあい部や,shaft partsとの嵌めあい部があるのですが,寸法外れが大きいためにそのままでは組付けることができませんでした。特にサーボホーンとの嵌めあい部は凹部となっているため,やすりがけしづらく,かなりの時間がかかりました。また,サポート材の取り残しとサーボモータが干渉してしまったのですが,それをきれいに取り除くのにも苦労しました。
また,写真を見るとわかるように表面に凸凹(積層痕)が残っています。この脚パーツの場合は,凸凹があっても機能上問題はありません。
後処理さえ終われば,組付け自体はとても楽でした。強度は高く,適度に弾性変形してくれるので壊す心配なく組付けられました。
光造形方式
プリンタは,ELEGOO Saturn 8K(現在販売終了,同等品として Saturn 2 がある) を使いました。使ったレジンは,SK本舗の水洗いレジン です。造形時間は 3.5時間(全パーツを一度に印刷できたためこの時間で済んだ)でした。はじめは条件出しがうまくいかず,3回ほど造形に失敗しています(以下画像)。


パーツを印刷する角度を変えたり,サポート材の密度を高くするなどして試行錯誤しながら印刷を試みました。
完成した脚パーツをSG90と組付けたのが以下の写真です。

印刷するまでに苦労しましたが,光造形は寸法精度が非常に高いため,印刷できてしまえば嵌めあい部などの後処理はほぼ必要ありませんでした。後処理はshaft partsの外形を数回やすりがけしたくらいです。何も処理せずにサーボホーンがぴったり嵌ったときは感動しました。
寸法精度が高いおかげで積層痕はなく,表面はツルツルです。脚パーツには必要ないものですが,審美性が求められるパーツに適しています。
その他の気づきとして,光造形方式だと脆いという欠点がありました。組付け時に”コ”の字部を少し広げる必要があるのですが,広げた際に折れてしまったので接着しました。高靱性のレジンを使ったり,形状的に折れにくくしたり(“コ”の字にRをつける)といった対策が必要です。
まとめ
脚パーツを印刷した際のFDM方式(熱溶解方式) と 光造形方式 の比較結果は以下のようになります。このパーツは寸法精度が求められるため,光造形方式に軍配が上がりました。
| FDM方式(熱溶解方式) | 光造形方式 | |
| 印刷時間 | 〇 数時間 | 〇 3.5時間 |
| 印刷しやすさ | △ 1回だけ失敗した | × 3回失敗。条件出しに苦労した |
| 印刷後の処理 | × 嵌めあい部の精度が出ていないために削る手間が大きい | ◎ 寸法精度が高いので後処理がほぼ必要なかった |
| 強度 | 〇 組付け時に多少曲げても壊れない | △ 脆さがあり,サーボモータに組み付けるために少し変形させると折れてしまった |



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